足の健康について
足は、第二の心臓とも云われ二足歩行をする私たちにとってとても大切なものであります。
まずは、足について簡単に説明させていただきます。
足部について
人の足は、26個の骨で作られており前足部、中足部、後足部と3つのエリアで形成されています。(前足部14個、中足部5個、後足部7個)
足の裏には3つの土踏まず、内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチがあり、前後、左右への姿勢制御を簡単に行う機能を果たしています。この3つのアーチがバネの様に機能する事で体重を支え、衝撃を吸収し、歩行時に足をスムーズに踏み返し正しい歩行を得ることができます。
足のアーチが崩れると…
足はアーチ形成により歩行時、踵(かかと)の外側→第5趾(し)(小指)の付け根→第1趾(し)(親指)という流れで体重移動をして行きます。アーチが崩れるとバネ機能が失われ体重移動が上手く出来なくなり、たこ、魚の目、足裏の痛みや疲れ、踵の痛み、膝痛、ふくらはぎの疲れ、腰痛などの症状が現れます。
人間の体は上手に出来ていて、1ヶ所悪い部分があるとそれをカバーしようと他で代償してしまう為、症状のある部位だけでなく全体を見て原因を探る必要があります。
特に足部は土台となる部位なので重要だと考えます。
扁平足
足の裏のアーチが低下している状態でバネの機能が失われ、衝撃の吸収、足の巻上げが出来ず、足の裏に疲労感や足首、下腿部、膝などにも痛みを生ずる事があります。
扁平足には色々なタイプがあります。
足底腱膜炎
足の裏には、踵の骨から足の指の付け根を繋ぐ繊維が扇の様な形で広がっています。
これを足底腱膜といいアーチを保持する重要な役割を果たしています。足の裏の筋力などが低下する事でアーチが低くなり足底腱膜の付着している踵の内側が繰り返し引き伸ばされる事で踵に痛みを生じます。
開張足
開張足とは横アーチが低下し、足幅が広がってしまった状態のことを言います。
指の付け根にタコができたり、長時間歩くと指の付け根に痛みを感じたりすると開張足の可能性があります。
横アーチを形成していた靭帯が弱くなりアーチがつぶれて扇の様な形になり足が広がってしまい足の指が使いにくくなる為、外反母趾の原因にもなります。
外反母趾
親指の付け根の関節が外側に変形し同時に親指が捻じれてしまい痛み生ずる状態の事を言います。原因としては色々な要因がありますが主に筋力低下、靭帯の弾力性の低下と
考えられます。
変形性膝関節症
関節の軟骨の老化による事が多く、肥満や遺伝子も関与しています。軟骨が加齢により弾力が失われ、擦り減ってしまい関節が変形します。
変形性膝関節症の多くはО脚になり関節の内側が痛みますが、これも様々なタイプがあります。
インソールについて
インソールで3つのアーチを支えることによって体重のバランス、足の流れを整え、本来アーチに備わっている機能を発揮させて負担につながる不良動作を抑えます。そうすることで負担を軽減させケガの予防に繋がっていきます。
また、アーチを保持することで足元が安定し、スポーツ時のパフォーマンス向上にも効果を発揮します。(素早い動作への移行、踏ん張りが効く、力が伝わりやすいなど)
その他にも、足と靴のフィット感を向上させる役割も担っています。
シューズについて
足をサポートするシューズも非常に重要な役割を担っています。足に合ったシューズを履くことで靴の中で足がブレにくく足元が安定しやすくなります。
逆に間違ったシューズ選びは足に負担をかけインソールの効果も十分に発揮しにくくなってしまいます。足とインソールと靴が一体になるようなフィット感が理想的です